自己インダクタンス

自己インダクタンスとは

コイルに一定の電流I[A]を流すと、この電流によって、コイルに鎖交する磁束Φ[Wb]が発生する。コイルが真空中にあるものとして、磁束は電流に比例するので、

Φ=LI[Wb]

とおけば、この比例係数をコイルの自己インダクタンス、あるいは自己誘導係数という。自己インダクタンスの単位は、[H](ヘンリー)である。つまり、1[A]の電流が流れて、1[Wb]の鎖交磁束数を発生させる自己インダクタンスが1[H]である。インダクタンスLの大きさは、コイルの物的な大きさ(寸法)、形状、巻き数、周囲の媒質(透磁率)などによって定まる。
コイルに流れている電流を変化させると、鎖交磁束数が変化し、ファラデーの電磁誘導の法則によって、その電流の変化を補償しようとする方向に電流が誘起され、コイルに逆起電力が発生する。

E=-dΦ/dt=-Ldi/dt[V]

つまりコイルの電流を1[s]の間に、1[A]の割合で変化させた時に、1[V]の逆起電力が発生するコイルの大きさが、1[H]である。

軟磁性材料に関するお問い合わせ

TEL:052-308-3948