抵抗器の高周波特性

抵抗器の高周波特性とは

抵抗器は適当な抵抗材料の粉末とガラスなどの混合体で構成される(酸化物や金属皮膜、抵抗線の巻き線などもある)。この抵抗器は低い周波数では、電気的な特性として純粋の抵抗であり、表示された値を示しているが、高い周波数では、抵抗器が有限の大きさを持つことから、等価的にインダクタンスが直列に入り、電極間の容量や抵抗材料の誘電特性による静電容量が並列に入る等価回路となる。高周波では、指示された抵抗値が大きい場合は、並列容量が寄与して、インピーダンスの大きさは低下する。
抵抗が低下するおおよその目安は、[MΩ]×[MHz]=3.5程度で70%になる。抵抗値が小さい場合(100[Ω]以下)は、直列のインダクタンスが寄与して、指示された値よりインピーダンスが大きくなる。この寄生リアクタンスを無視して回路設計を行うと、回路が予期しない周波数で発振したり、極端に利得が低下することがあるので注意を要する。

図1.抵抗の高周波等価回路

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