渦電流

渦電流とは

コイルに鎖交する磁束が変化すると、コイルには起電力が誘起される。また、磁界中を導線が運動すると、この導線に起電力が誘起される。これらの導体(コイルなど)が閉回路をなしていれば、誘導電流が流れる。

任意の形状を持った導体において、導体を貫いている磁束が時間的に変化したり、磁界中にある導体が運動する場合は、この導体内部に誘導電流が発生する。この電流は渦状に流れるので、渦電流といわれる。

電動機や変圧器の鉄心に渦電流が流れる場合は、導体の持つ抵抗によってジュール熱による発熱により、鉄心に損失が発生する。この渦電流が流れないように考慮された鉄心が薄いケイ素鋼板を重ね合わせたものである。

この渦電流を積極的に利用し、ジュール熱による発熱効果を用いているのが電磁調理器である。

また、導体に流れる渦電流は、周囲の磁界を打ち消す方向に流れることを利用して、物体の運動に制動力の動作をさせる計器もある。

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