環境保全投資
環境保全のために、多年にわたって、集じん装置の導入、硫黄酸化物(SOx)・窒素酸化物(NOx)低減のための燃料転換、歩留向上と工程省略を可能にする連続鋳造設備の導入、排水中のフッ素低減技術の導入、燃焼設備のリジェネレーティブ化、コジェネレーションなど省エネ設備の導入といった対策を継続実施しています。
副産物の3R
(Reduce, Reuse, Recycle)
2030年目標
電気炉スラグは道路用路盤材へ、
電気炉ダストは亜鉛原料へと
リサイクルするなど、
最終処分廃棄量*(埋立量)を
極力少なくする
副産物リサイクル率:
2030年度85%へ向上を目指す
(2023年度対比+5%)
*当社では、製造工程の中で副次的に発生する「副産物」について、何にも活用できず廃棄(埋立処分)するものを「最終処分廃棄物」と定義しています。したがいまして、「最終処分廃棄物」のリサイクルが進むほど副産物リサイクル率が向上いたします。
副産物発生量=副産物リサイクル量+最終処分廃棄物量
特殊鋼の生産に伴いスラグ、ダスト、スケールなどの副産物が発生します。当社は環境汚染防止・廃棄物削減のために独自に開発した技術などを用いて3R (Reduce, Reuse, Recycle)を推進・強化しています。
電気炉スラグは道路用路盤材へ、電気炉ダストは亜鉛原料へとリサイクルするなど、廃棄する量を極力少なくする取り組みは、資源の有効活用・天然資源の使用量削減にも貢献しています。さらに社内の重点取り組みとして、①鉄鋼3品目(スラグ・ダスト・スラッジ)の埋め立て処分量削減、②副産物からの有価金属徹底回収、③プラスチック廃棄物の排出抑制と再資源化の3つを掲げています。
副産物リサイクル率と
最終処分廃棄量(埋立量)の推移
当社では、副産物の中でリサイクルできずに埋立てされる量(最終処分廃棄量)を減らすために、分別回収やリサイクルのための技術開発を行っています。2030年度までに、2023年度の副産物リサイクル率80%対比5%向上の85%を目標とし、改善活動を続けていきます。
知多工場発生スラグの
リサイクル事例
知多工場で発生するスラグは主に道路用鉄鋼スラグとして「道路用路盤材」や「アスファルトコンクリート用骨材」にリサイクルされます。
当社では、多数の設備、試験機を駆使し、高品質・安定供給を実現しています。
今後、スラグ製品のラインアップを増やすなどの改善を行い、更にリサイクルを向上させるとともに、天然資源である砕石の削減にも貢献していきます。
化学物質の排出量低減・管理
当社では、各種法令に従って、化学物質の排出量の低減・管理を行っています。
項目 | '21年度 | '22年度 | '23年度 | 評価 | 内容 |
PRTRデータ | 3,000トン | 3,600トン | 3,800トン | ○ |
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ダイオキシン類 | 5ng-TEQ/Nm3 未満 | 5ng-TEQ/Nm3 未満 | 5ng-TEQ/Nm3 未満 | ○ |
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PCB | - | - | - | ○ |
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大気水銀 | 50μg/Nm3 未満 | 50μg/Nm3 未満 | 50μg/Nm3 未満 | ○ |
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フロン類 | 1,000トン/年 未満 | 1,000トン/年 未満 | 1,000トン/年 未満 | ○ |
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VOCs | - | - | - | - |
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大気環境の保全
当社ではSOx(硫黄酸化物)排出について、硫黄を含有していない都市ガスへの転換に努めた結果、星崎工場、渋川工場では全廃、知多工場においてもほぼ全廃し、大幅に減少させました。
また、NOx(窒素酸化物)についても燃焼改善に努め、排出量低減を図っています。
降下ばいじん量の低減
当社では、場外での降下ばいじんを低減すべく、構内道路の舗装化、粉じん発生設備への集じん機設置、工場建屋への集じん機設置や防じんフェンスの設置などを実施しています。
今後も設備の適切な維持・管理を行うことで、場外での降下ばいじんを減らしていきます。
環境スペシャルサイト(大気汚染防止)
大気汚染を示すデータは、10年以上、各工場の規制値に対してかなり低い値に低減できています。
水質環境の保全
環境トピック・環境データ集
2023年度は、環境関連の違反や罰金の支払いはありませんでした。