当社では、グループ全社を統括する環境マネジメントシステムの構築と実践を行っています。
当社では業界に先駆けて1996年より順次ISO14001の認証取得を開始し、1999年に全製造工場が取得を完了、2006年にはグループ内全製造会社の取得が完了しました。
環境理念に基づき、このマネジメントシステムの円滑かつ継続的な運用のため、基本方針・行動目標・計画が確実に実施されるようPDCAサイクルを徹底して行っています。
環境理念
大同特殊鋼グループは、素材の可能性を追求し、人と社会への貢献を謳った経営理念に基づき、長期的かつグローバルな視点に立って、すべての事業活動において環境の保全と循環型経済社会の発展との調和に努め、「環境調和型社会の構築」と「地球規模の環境保全」に貢献します。
基本方針
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事業活動全般における環境負荷低減と環境の保全
ISO14001環境マネジメントシステムをベースとして、関連法規制・協定等の遵守はもとより、購入、生産、物流、販売等のあらゆる事業活動において、省資源、CO2排出削減、リサイクルに努め、継続的な環境保全と改善を図ります。 -
エコ製品・環境エンジニアリング及びサービスによる社会貢献
事業活動の中心である特殊鋼製品の製造に、鉄資源リサイクル推進の主役を果たすことは勿論、高機能性材料の開発・提供及び複合経営の特徴を活かした環境対応設備の開発・販売を推進します。更に、当社がこれまで培ってきた技術を応用した環境ビジネスを積極的に開拓し、環境負荷低減に貢献します。 -
エココミュニケーションの推進
「基本方針」に基づく活動内容や結果などを環境情報として、社内外に公開することは「良き企業市民」としての責務と認識し、統合レポートやホームページ等の各種の媒体を活用して広く社会に情報提供し、多くの人々からの意見・理解を得ながら、継続的な環境保全活動を推進します。
具体的行動指針
1. 事業活動全般における
環境負荷低減と環境の保全
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環境保全体制、組織の強化
「ISO環境マネジメントシステム」の運用により、環境管理体制及び組織を強化充実し、自主的かつ継続的な地球環境保全活動に取り組み、環境の改善と循環型経済発展の両立に努め、環境に優しい企業をめざします。 -
環境関連法規制の遵守と迅速な対応
環境関連法規制・協定の遵守は当然のこと、環境負荷削減技術・設備を積極的に導入し、環境負荷物質の排出削減に努めます。 -
省資源、廃棄物の減量化、リサイクルの推進
鉄スクラップの最大活用、水の有効活用、事業活動に伴い発生するあらゆる副産物のリサイクル技術開発および他業界の副産物活用等により、循環型社会実現をめざした省資源・リサイクル活動を展開します。 -
気候変動への対応
地球温暖化防止の視点から、より一層のCO2排出削減・省エネルギーをめざし、製造段階でのエネルギー効率改善や省エネ設備の導入等、中・長期的視野に立った環境対策を推進します。更に、原材料調達・製品流通等での物流段階およびオフィスでのCO2排出削減・省エネルギー対策を併せて推進します。 -
生物多様性への配慮
生物の多様性に配慮した事業活動を行い、生物の多様性に及ぼす影響の低減に努めます。
また、社有林などを活用し、生物の多様性の維持、回復に貢献します。
2. エコ製品・環境エンジニアリング及びサービスによる社会貢献
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環境貢献型製品・設備の開発・提供
製品の高強度化、高靱性化、耐熱・耐食性の向上等、材料特性を徹底改善した製品の開発に努め、客先における製品寿命の延長、工程省略、材料節減、軽量化等を可能とする高機能性材料を提供し、環境負荷低減に貢献します。
また、機械事業部や生産部門の技術ノウハウを応用して開発した環境設備や環境技術を、広く社会に提供します。 -
環境ビジネス・事業化への取り組み
循環と自然との調和をキーワードに、積極的に付加価値を生み出す「開発型」の環境ビジネスの発想が必要であり、これまで培ってきたあらゆる技術と新技術の開発により、環境ビジネスへの取り組みを展開します。 -
国際技術協力の推進
関連業界・関係各国とも連携して、環境保全・省資源・CO2排出削減に関して操業指導、技術移転、研修生受け入れ等、当社の保有する関連環境技術を活かしながら、国際的環境保全活動に取り組みます。また、海外での事業活動の展開に当たっては、相手国の環境基準・法規制等の遵守はもとより、継続的改善に努めます。
3. エココミュニケーションの推進
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環境教育の充実とボランティア活動の推進
事業活動における環境負荷低減のためには、従業員全ての自主的な取り組みが益々重要であり、従業員教育を充実することにより、環境感性の高い人作りを推進し、企業内のみならず地域ボランティア活動への積極的な参加と支援を行います。 -
環境情報の提供と公開
環境に関する活動内容やその結果などを情報として、従業員のみならず顧客、投資家、地域住民など社内外に広く公開する事により、多くの人々からの意見・理解を得ながら環境保全活動の推進に努め、「良き企業市民」としての責務を果たします。
マネジメントサイクル
(PDCAサイクル)
当社ではPDCAサイクルにより環境マネジメントシステムの維持・向上だけでなく、循環型社会の実現に向けた廃棄物の削減活動や、環境負荷低減に向けた環境保全活動に取り組むことで、着実に成果を上げています。
環境・CO2削減ガバナンス体制
当社では、年2回の環境委員会およびCO2削減推進委員会を開催し、各分野の課題や対応方針を検討し、全社的な取り組みを決定しています。
これを受け、環境部とESG推進統括部は全社の環境・CO2削減担当を招集し、全社の取り組みの円滑な推進を図っています。
また、グループ会社に対しても年1回の環境連絡会及びCO2削減推進連絡会を開催することで、大同グループ内外の取り組みについての情報共有とリスクコミュニケーションの場としています。
環境委員会とCO2削減推進委員会の相関
各事業場における環境点検
当社では、各事業場において定期的に環境点検を実施しています。
工場幹部、労働組合、グループ会社、構内協力会幹部、公害防止管理者、環境室員などで構成された点検チームにより現地・現物確認を中心に点検を実施。
顕在・潜在リスクを共通認識し、的確かつ迅速な改善を実行することにより環境重大事故の未然防止を図っています。
環境教育
社内では、研修システムや定期的な環境意識向上運動、更には外部から専門家を招いての環境学習など、さまざまな方策によって常に環境意識の向上を図っています。また、環境モデルを設定し、エコ運動を支援するなど一般向けの環境保全・自然愛護の啓発にも取り組んでいます。