

DHA-GIGA
「DHA-GIGA」 は、超大型のダイカスト金型に求められる焼入性を飛躍的に向上させた金型用鋼です。従来のダイカスト金型用鋼に比べ靭性が高く、鋳造中の割れを抑制できるため、「ギガキャスト時代」の金型寿命向上とトータルコスト低減に貢献します。
背景
自動車の航続距離向上やコスト削減を目的とした部品軽量化や部品点数削減の施策のひとつとして、車体骨格部品をアルミニウム合金で一体鋳造する「ギガキャスト工法」の活用が進んでいます。ギガキャスト工法で用いられる鋳造設備は型締力が 6000 t を超えるような超大型ダイカストマシンのため、金型も超大型サイズとなります。従来の金型用鋼では超大型サイズの金型に求められる素材性能を確保できず、鋳造中の金型損傷が課題となっていました。そこで、ギガキャストに対応する大型でも割れにくい超大型ダイカスト金型用鋼を開発しました。
ダイカスト金型の要求品質
ダイカスト金型は、主に水冷孔を起点に発生したき裂が意匠面まで進展することで大割れとなり、大きな生産影響を発生させます。鋳造する部品の大きさに比例して金型ブロックのサイズも大きくなるため、ギガキャスト工法で用いられる超大型サイズの金型ブロックでは、より高い靭性が求められます。

鋼種名

特長
焼入性の向上により
超大型ダイカスト金型の
中心部まで高い靭性を確保
鋳造使用中の割れを抑制
焼入性(連続冷却変態曲線)
化学成分の最適化により、粗大なベイナイト組織(靭性を低下させる針状組織)の発生を大幅に抑制し、一般的な熱間金型用鋼であるJIS SKD61に比べ約4倍の焼入性を実現しました。焼入性の向上により、表層から中心部にかけて微細で良好な金属組織が得られるため高い靭性を確保できます。

冷却速度と靭性
超大型サイズの金型中心部で想定される遅い冷却進展域(0.5~3.0℃/min)でも、高い靭性が得られます。

その他の特長を詳しく見る
その他の特性について詳しくお知りになりたい方はお問い合わせフォームからお問い合わせください。
お問い合わせ
ご注意とお願い
本ウェブサイトに記載されているデータは当社試験による代表的な値であり、製品を使用された場合に得られる特性を保証するものではありません。また、本ウェブサイト記載の情報は今後、予告なしに変更される場合がありますので、最新の情報については、各担当部署にお問い合わせ下さい。なお、本ウェブサイトに記載された内容の無断転載や複製はご遠慮願います。
内容を確認後、連絡させていただきます。