磁性とは
物質がもつ、原子または原子より小さい規模で磁場に反応する性質のこと。磁気とも呼ばれます。
磁性をつかさどるもの
- 電子の自転(スピン):鉄、ニッケル、コバルト(3d電子、主に)
- 電子の軌道運動
希土類元素(4f 電子):スピン+軌道運動
強磁性と非磁性
強磁性
隣り合うスピンが同じ向きに並び、全体で大きな磁気モーメントを有する物質。
非磁性
強磁性でない物質
- 反磁性
- 磁場をかけた時、磁場とは逆の方向に物質が磁化され(負の比磁化率※χ ≒ 10-5)、磁場とその勾配の積に比例する力が反対方向に生ずる。
- 常磁性
- 磁場がない状態では磁化を持っておらず、磁場を印加した場合に弱く磁化する。
- 反強磁性
- 隣り合うスピンが反対向きに並び、全体では磁気モーメントを持たない状態。
※比透磁率 μ = 比磁化率 χ+1
強磁性材料は、硬質磁性材と軟質磁性材に区分されます。永久磁石は硬質磁性材、電磁純鉄、けい素鉄などは軟質磁性材です。
磁性材料とは
磁性材料には、当サイトで紹介する軟磁性材料の他に「硬磁性材料」、「磁歪材料」、「磁気抵抗材料」があります。
軟磁性材料 | 磁石にくっつく材料。外部の磁界を取り除くと速やかに磁気がなくなり、元の状態に戻る材料。 |
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硬磁性材料 | いわゆる磁石のこと。保磁力が大きく永久磁石として用いられる。 |
磁歪材料 | 磁界をかけることによって変形する材料。 |
磁気抵抗材料 | 磁界をかけることによって電気抵抗が変化する材料。 |
磁性材料
軟磁性材料
- 鉄
- けい素鉄
- パーマロイ
- Fe-Si-Al
- パーメンジュール
- 電磁ステンレス
- アモルファス
- ナノ結晶
硬磁性材料
- アルニコ磁石
- フェライト磁石
- サマリウムコバルト磁石
- ネオジム鉄ボロン磁石
- サマリウム鉄窒素磁石
磁歪材料
- ニッケル
- フェライト
- 超磁歪材料
磁気抵抗材料
- 鉄
- フェライト
- アモルファス
- ナノ結晶
軟磁性材料に関するお問い合わせ