スプレー水で炉蓋、燃焼塔、ダクトなどの鉄皮を冷却する技術

従来からの冷却方式であるジャケット式やパイプ式は加圧水を通水して冷却しており、熱疲労や過大な負荷による穴あき時に多量の水が噴出し、水蒸気爆発の危険があります。
本方式はスプレー水を鉄皮に吹き付けて冷却を行い、排水をベンチュリ―ポンプで吸引して内部を大気圧に保つので、穴あき時の漏水を最小限に出来る全く新しいコンセプトの冷却システムです。
従来方式より少ない冷却水量で済み、メンテナンス性にも優れています。

特長

スプレー冷却によるメリット(従来のジャケットタイプとの比較)

高い冷却効率・・・長寿命化

冷却伝熱係数が通常の水冷方式に比べ2.5倍と高いため、冷却効率が高く、炉蓋の寿命が長くなります。

大気圧下の冷却・・・安全性が高い

大気圧下の冷却であるため、水漏れが発生した場合でも爆発の危険はなくアーク炉の操業を中断する必要はありません。

シンプルな構造・・・メンテナンスが容易

炉蓋自身の構造および配管が極めてシンプルになるため、掃除やメンテナンスが容易です。

20%軽量化・・・生産性向上

約20%軽量となるため、炉蓋の上昇旋回タイムが短縮されます。また炉蓋の厚みが薄くなるため炉内容量が増えるなどのメリットがあります。

構造