スクラップの溶け落ち判定の平準化を実現
交流電気炉の均一操業により電力量原単位のバラツキを低減
溶け落ち判定システム「E-adjust(Electric arc furnace-automatic dynamic judgment system of meltdown timing)」は、ACアーク炉から発生する「電流高調波」と「炉内発生音」を自動解析し、最適なスクラップ溶解時期をガイダンスし、溶け落ち判定の平準化を実現するシステムです。
これまではオペレーターの経験に基づいて判断していた鉄スクラップの溶け落ち時期を、「E-adjust」導入により定量的に自動判定。
経験の浅いオペレーターでも、熟練オペレーターと同等に溶け落ち時期を判断できるようになるため、オペレーターのスキルフリー化および、余分な電力投入の抑制による電力原単位の低減が可能になります。
実証テストにより、3kWh/トン~6kWh/トンの電力原単位の低減効果が確認されています。
E-adjustは大同特殊鋼株式会社の商標または登録商標です。
特長
最適なスクラップ溶落時期の自動判定により、時間短縮、原単位低減に貢献
ACアーク炉の「電流高調波」および「炉内発生音」を独自アルゴリズムで計測・解析し、最適なスクラップ
溶落タイミングをガイダンスすることにより、時間短縮、原単位低減を実現します。(特許取得済)
スクラップ溶落時期を定量的に評価することにより、省力化を推進
熟練オペレーターの感覚に頼らない定量的な評価の実現により、熟練者不足への対策およびオペレーターの負担軽減を推進することができます。
簡単取り付けと容易なチューニングで、早期の立ち上げを実現
既設設備にある基本的な炉況信号をインターフェースするのみのため、簡単に取り付けすることができます。
また、チューニングも容易なため、システムを早期に立ち上げることができます。
効果
E-adjust導入により原単位の低減を実現。
さらに通電時間のバラツキを低減するとともに時間短縮を実現。
<コストダウン例>
電力原単位3.3kWh/t改善(平均)
= 330kWh/1ch低減
→7,100 ~ 11,900 千円/年コストダウン
条件:EAF(変圧器 90MVA)
300ch/月
6 ~ 10円/kWh
仕様
電源(標準) | AC100V、50/60Hz、1kVA |
---|---|
主な構成機器 | E-adjust盤、マイク(ケーブル25m)、変流器 |
オプション | データロガー(※1) HMI(※1) 判定表示灯(※2) 操作BOX(※3) |
- 本システム導入には、別途設置工事、配線材料工事および貴社既設盤改造が必要。
- 弊社のアーク炉制御システム「ARMS」と組み合わせて提供可能。