等方性SmFeNボンド磁石

等方性SmFeNボンド磁石

大同特殊鋼グループの等方性SmFeNボンド磁石

微細結晶を有するSmFe系合金を超急冷法により作製し、窒化処理を施した
SmFeN系磁石粉末を、樹脂で結合させた等方性ボンド磁石です。
等方性ボンド磁石としては世界最高レベルの磁気特性と優れた耐食性および
熱安定性を有します。

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等方性SmFeNボンド磁石の特徴

  • 等方性ボンド磁石として最高レベルの磁気特性
    NdFeB系ボンド磁石を超え(BH)max 〜 112kJ/m3
  • 優れた耐食性
    無塗装でも錆びにくい
  • 優れた熱安定性
    磁束密度の温度係数 α -0.06 ~ -0.07% /°C (23 ~ 120°C)
  • 長期熱安定性
    NdFeB系ボンド磁石に比べ、長期的な熱安定性に優れる
  • 様々な樹脂との複合化
    射出成形の場合、耐熱性、耐薬品性などに優れるPPS
    (ポリフェニレンサルファイド)系樹脂への適用も可能
  • 着磁性
    NdFeB系ボンド磁石に比べ高い磁界が必要
    ※当社研究所にて着磁技術開発のご支援も可能です。

大同特殊鋼グループの等方性ボンド磁石 特性領域比較

耐熱試験結果のグラフ

等方性ボンド磁石の長期熱安定性評価 *1

80℃×95%RHx300時間(無塗装磁石) 左の写真:Sm-Fe-N磁石SP-14(標準仕様) 右の写真:Nd-Fe-B磁石NP-12L相当 主な用途 自動車用磁石 水中ポンプ センサ用磁石 小型モータ など
*1  圧縮成形ボンド磁石、150℃,1時間保持以降の変化率
(試料形状:直径10 mm, 高さ7 mm 円柱, コーティング:無し)

等方性SmFeNボンド磁石の製造工程

大同特殊鋼グループは、 等方性SmFeN磁粉、ボンド磁石用コンパウンド(磁粉と樹脂を混合)、及びボンド磁石成形品(圧縮成形、射出成形)の製造・販売を行っています。

等方性SmFeNボンド磁石の製造工程の図

等方性SmFeN磁石 : 圧縮成形ボンド磁石

磁気特性および物理的・機械的特性

高耐熱化要求の高まりにともない高保磁力仕様を新たに製品化。(今後ラインナップ拡充予定)

単位 等方性SmFeN磁石
【高保磁力仕様】
SP-12R
圧縮成形
【標準仕様】
SP-14
圧縮成形
残留磁束密度
Br
mT
(kG)
710 ~ 770
(7.1 ~ 7.7)
750 ~ 820
(7.5 ~ 8.2)
保磁力
HcB
kA/m
(kOe)
470 ~ 530
(5.9 ~ 6.7)
450 ~ 520
(5.7 ~ 6.5)
保磁力
HcJ
kA/m
(kOe)
980 ~ 1,210
(12.3 ~ 15.2)
670 ~ 800
(8.4 ~ 10.1)
最大エネルギー積
(BH)max
kJ/m3
(MGOe)
86 ~ 99
(10.8 ~ 12.4)
98 ~ 112
(12.3 ~ 14.1)
可逆透磁率
μrec
- 1.10 ~ 1.15 1.15 ~ 1.20
温度係数
(残留磁束密度 Br)
α (23 ~ 120 ℃)
%/℃ -0.06 -0.07
密度 ρ kg/m3 5,800 ~ 6,400 5,800 ~ 6,400
熱膨張係数 10-6/℃
(20 ~ 100℃)
12.6 12.6
曲げ強度 MPa
(kgf/mm2)
52
(5.3)
52
(5.3)
曲げ弾性率 MPa
(kgf/mm2)
10,800
(1,100)
10,800
(1,100)
圧環強度 MPa
(kgf/mm2)
54
(5.5)
54
(5.5)

※注意事項※

  • この資料に掲載した図・表の特性は弊社標準テストピースによる測定値で保証値ではありません。
  • また、各諸特性は、磁石の形状・寸法により異なりますので、製品実形状でご確認されることを推奨します。
  • 尚、保証特性は形状・寸法別にご相談の上設定させて頂きます。
  • この内容は予告なく変更することがあります。

圧縮成形ボンド磁石の代表減磁曲線

圧縮成形ボンド磁石の代表減磁曲線のグラフ

圧縮成形ボンド磁石の高温磁気特性
減磁曲線 (23 ~ 150℃)

圧縮成形ボンド磁石の減磁曲線 (23 ~ 150 ℃)のグラフ
圧縮成形ボンド磁石の減磁曲線 (23 ~ 150 ℃)のグラフ

圧縮成形ボンド磁石の耐食性

湿潤環境での暴露試験後の磁石外観 80 ℃ x 95 % RH x 300 hrs

等方性SmFeNボンド磁石は優れた耐食性(無塗装でも錆びにくい)を示します。

SmFeNボンド磁石SP-14(圧縮成形磁石)の写真
SmFeNボンド磁石
SP-14(圧縮成形磁石)
【比較】NdFeB系磁石(圧縮成形磁石)の写真
【比較】NdFeB系磁石
(圧縮成形磁石)

水中浸漬試験結果 (70℃、1時間水中浸漬後の変化率) *2

PPS 樹脂使用の射出成形磁石を開発→自動車用途への適用期待のグラフ
*2 圧縮成形ボンド磁石、 コーティング:無し 、試料形状:直径10 mm, 高さ7 mm 円柱

等方性SmFeN磁石 : 射出成形ボンド磁石

磁気特性および物理的・機械的特性

PPS樹脂の種類や混練条件を確立、”高特性化”を実現し製品化。

単位 等方性SmFeN磁石
SPI-6LR
射出成形
SPI-7LR
射出成形
残留磁束密度
Br
mT
(kG)
480 ~ 560
(4.8 ~ 5.6)
540 ~ 620
(5.4 ~ 6.2)
保磁力
HcB
kA/m
(kOe)
302 ~ 366
(3.8 ~ 4.6)
335 ~ 400
(4.2 ~ 5.0)
保磁力
HcJ
kA/m
(kOe)
612 ~ 788
(7.7 ~ 9.9)
620 ~ 796
(7.8 ~ 10.0)
最大エネルギー積
(BH)max
kJ/m3
(MGOe)
38 ~ 50
(4.8 ~ 6.3)
49 ~ 60
(6.2 ~ 7.5)
可逆透磁率
μrec
- 1.10 ~ 1.20 1.10 ~ 1.20
温度係数
(残留磁束密度 Br)
α (23 ~ 120℃)
% /℃ -0.07 -0.08
密度 ρ kg/m3 4,600 ~ 5,100 5,000 ~ 5,500
熱膨張係数 10-6/℃
(30 ~ 100℃)
MD : 16
TD : 20
MD : 16
TD : 20
曲げ強度 MPa
(kgf/mm2)
60
(6.1)
47
(4.8)
曲げ弾性率 MPa
(kgf/mm2)
24,800
(2,500)
26,900
(2,700)
圧環強度 MPa
(kgf/mm2)
84
(8.6)
60
(6.1)
硬さ HRM 96 95
引張強さ MPa
(kgf/mm2)
38
3.9
31
3.2
引張弾性率 MPa
(kgf/mm2)
22,000
2,244
24,000
2,448

※注意事項※

  • この資料に掲載した図・表の特性は弊社標準テストピースによる測定値で保証値ではありません。
  • また、各諸特性は、磁石の形状・寸法により異なりますので、製品実形状でご確認されることを推奨します。
  • 尚、保証特性は形状・寸法別にご相談の上設定させて頂きます。
  • この内容は予告なく変更することがあります。

射出成形ボンド磁石の代表減磁曲線

SPI-6LRのグラフ
SPI-7LRのグラフ

等方性SmFeNボンド磁石に関するお問い合わせ

【磁粉,コンパウンド】

大同特殊鋼(株) 
電話番号をタップすると
お電話をかけられます

名古屋 052-308-5826

受付時間:9:00〜17:00
(土日祝、年末年始除く)

【ボンド磁石(成形品)】

電話番号をタップすると
お電話をかけられます

中津川本社 0573-68-6177

受付時間:9:00〜17:00
(土日祝、年末年始除く)