特長
- チタン合金に比べて被削性が優れています。ドリル加工においてはベース材に比べて50%~70%の加工率の向上が期待されます。超硬工具による旋削加工では20%~30%の向上が期待されます。
- 機械的性質や疲れ強さはベース材とほぼ同等であり、チタン合金が使用されている部品にそのまま使用することが可能です。
- 耐食性もベース材とほぼ同等であり、ステンレス鋼に比べて優れています。
主な用途
- 航空・宇宙(機体構造材、エンジン部材、ロケット部品、他)
- 自動車(コンロッド、バルブ、スプリング、他)
- 船舶、海洋関連(シャフト、LNG海水クーラー用チューブ、他)
- 化学、石油化学(NaOH電解用電極、各種製造装置、反応塔、他)
- 火力、原子力発電関連(復水器用パイプ、再処理装置)
- スポーツ・レジャー(ゴルフ用部品、テニスラケット、自転車、他)
- 装飾(メガネフレーム、時計、カメラ、他)
- 日用品(ポット、アタッシュケース、ボンベ、他)
代表成分
大同鋼種 | 該当鋼種 | 化学成分(wt%) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
N | C | H | Fe | O | Al | V | Ti | その他 | ||
DAT52F | JIS Class 61 (Material for free cutting) | ≦0.05 | ≦0.10 | ≦0.015 | ≦0.30 | ≦0.25 | 2.70~ 3.50 | 1.60~ 3.40 | Bal | S 0.05~0.20 REM 0.05~0.70 |
- 化学成分は、各規格と年度とRev.により異なりますので該当規格をご確認願います。
機械的性質
大同鋼種 | 該当鋼種 | 引張り強さ(N/mm2) | 0.2%耐力(N/mm2) | 伸び(%) | 絞り(%) | 180°曲げ(内径) | 硬さ(HB) | 熱処理条件 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DAT52F | JIS Class 61 (Material for free cutting) | ≧650 | ≧600 | ≧10 | ≧25 | – | – | Annealing |
- 機械的性質の保証値を表示していますので、個々に該当規格をご確認願います。
技術データ/試験結果
快削チタン合金のドリル寿命試験結果
切削条件
工具:Co系ハイス 5mm径
送り:0.07mm/Rev
穴深さ:15mm
切削油:水溶性油
寿命判定:折損
快削チタン合金の超硬工具寿命曲線
切削条件
工具:カーバイドK10,TNP331
送り:0.15mm/Rev
切込み深さ:1.5mm
切削油:水溶性油
寿命判定:KT=0.05mm
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