特長

  • ガスアトマイズ製法による球状で低酸素、高純度で流動性の良い粉末です
  • お客様の設備に合わせて粒度を調整してご提供いたします
  • 少ロットの試作から量産までお客様の開発ステージに合わせた量の粉末をご提供できます
  • JISなどの規格成分だけではなく、オリジナル成分の粉末にも対応可能です。詳細は弊社粉末営業部にお問い合わせください
  • ガスアトマイズによって製造された球状粉末は低酸素で、流動性に優れた粉末特性を有します。
  • JISの金型用鋼材組成からの改良により造形時の割れ発生を低減することができます*1。
  • 熱伝導率の向上により金型の冷却効果を高めることができます。さらに、熱応力も低減できヒートチェックの発生や水冷孔からの割れを抑制することができます。

*1 造形中の割れ防止のためベースプレート温度は200℃を推奨します。

AMDAP™シリーズはSLM方式およびLMD方式の3Dプリンタに適した優れた流動性を有する金属粉末です。
規格鋼成分だけではなく、用途に適したオリジナル成分の商品もラインナップされています。


SLM・LMDなど各種金属3Dプリンタに適した積層造形用粉末をご提供できます。

主な用途

  • プラスチック金型
  • ダイカスト金型
  • 水冷孔のあるピン・入れ子等。

主な特性

造形ままの硬さを実用的なレベルまで低減し、造形時の割れ発生を抑制します。造形後の焼戻し*2で硬さ調整が可能です。
(*2 残留応力解放のため550℃以上での焼戻しを推奨します)



図1. 造形まま硬さと造形後の焼戻し温度に対する硬さの関係
(焼戻し[T℃×1h]2回、ベースプレート温度200℃)



HTC™シリーズは熱伝導率の向上により、金型を効率的に冷却できます。さらに、熱応力を低減し、ヒートチェックの発生や水冷孔からの割れ防止に効果があります。



図2. 各鋼種の熱伝導率比較
(レーザーフラッシュ法による測定)



引張強さ、0.2%耐力は同じ硬さのSKD61系鋼材と同等です。



図3. HTC™の硬さと0.2%耐力、引張強さの関係



低炭素化の効果で衝撃値は同じ硬さのSKD61系鋼材に比べて高くなります。



図4. HTC™の硬さと衝撃値の関係



熱伝導率向上の効果により金型表面の温度が低下し、ダイカスト製品のさらなる焼付き低減が図れます。また、水冷孔表面応力も低下し水冷孔からの割れによる型寿命向上に貢献できます。



図6. FEM解析のモデルと熱履歴



HTC™は高い熱伝導率を有するため同じ熱履歴でも熱応力が低下し、SKD61鋼材よりヒートチェックの発生を軽減します。



図7. ヒートチェック試験結果*3
(ノッチ形状 R=6mm、深さ1m)
*3 引張試験、衝撃試験、疲労試験、ヒートチェック試験は三菱商事テクノス(株)殿
のオリジナルレシピで造形した素材を用いた評価結果です。




図8. ヒートチェック試験の概要

代表成分

相当鋼種 C Si Mn Ni Cr Cu Mo V
HTC™40 JIS-SKD61(改) 0.13 0.1 0.45 5 1.2 0.4

粒径:-53/+25μm
AMDAP, HTC, LTXは大同特殊鋼の商標または登録商標です。

技術データ/試験結果

造形条件

図9. 輪郭部レーザー2重照射のイメージ

図10. 輪郭部と内部の境界に発生した欠陥


図11. 各造形条件によるダウンスキン部の断面粗さ比較(ダウンスキン部角度:30°)


図12. 3D形状測定によるダウンスキン部表面粗さ比較

HTC™を用いた金型の製造工程

HTC™は3D造形で焼入れ処理を兼ねることが可能です。焼戻し時の二次硬化で靭性が低下して割れが発生することを防止するため、
造形品表面の凹凸をショットブラスト等により除去した後に、焼戻しによる硬さ調整またはひずみ取り熱処理を実施します。
熱処理時はベースプレートままで実施したほうが切り離し後のひずみが低減します。

図13. HTCを用いた金型の製造工程(想定)

造形品の割れはベースプレートに垂直方向表面の凹凸に起因して発生します。平坦化により割れリスクを低減できます。

図14. 造形後の焼戻しで発生した初期のき裂

図15. ショットブラストによる造形品表面変化例

ベースプレートに対して垂直方向の面をショットブラストで平坦化してください。

造形例

図16. HTC™40を用いた模擬型造形例
(当社所有GE Additive社製Concept Laser M2で造形)

ご注意とお願い

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