ステンレス棒鋼・形鋼の価格改定について

大同特殊鋼株式会社は、2021年7月契約分(9月出荷分)から、ステンレス棒鋼・形鋼(ニッケル系・クロム系)の販売価格について10％の値上げを実施します。

ステンレス棒鋼・形鋼は2021年1月契約分からニッケル系の値上げを実施しましたが、前回の改定以降、主原料であるニッケルの価格が高位継続していることに加え、フェロクロムの価格が高騰していることを販売価格に反映させるものです。

ステンレス鋼の需要動向については、半導体製造装置関連は前回需要旺盛であった2017年を大きく超える量を受注しています。また、自動車関連はコロナ前を超える需要に回復しており、一部で半導体不足に伴う減産影響も見られますが、下期以降の立ち上がりに備え、部品メーカーからの受注は依然として高位継続中です。また、工作機械関連なども受注は旺盛で、市中の流通在庫は在庫減少により欠寸も出ています。

当社の生産もステンレス鋼だけでなく、構造用鋼などの他の品種も高いレベルの受注量が続いており、当面は高水準のレベルが維持されると想定しています。

当社では、原価低減活動によりコスト上昇分を吸収すべく鋭意努力をしていますが、一企業における自助努力では到底カバーできないことから、需要家各社様への継続的な安定供給を行うためにも、再生産可能な価格水準への引き上げが必要と判断しました。

なお、今後も主原料等の市況変動を注視し、必要に応じ更なる価格改定も検討していく考えです。

以上