大同特殊鋼株式会社は、構造用鋼、ばね鋼、軸受鋼および工具鋼の販売価格について、2021年1月契約分(21年2月出荷)からトン当たり1万円の値上げを実施いたします。
中国国内の内需好調により中国の鉄鋼状況はアジア地区への輸出量を調整しています。その結果、ベトナムやトルコなどのアジア地区では、域内電炉メーカーへの鉄鋼の需要が大幅に強くなり、日本からそれら地域への鉄スクラップ輸出量が大幅に増えています。
一方、日本国内では、新型コロナウィルス感染拡大に伴う20年度上期の大幅な減少局面から、秋以降は、米国、中国向けを中心とした自動車関連の需要が急回復しており、産業機械・工作機械向けも今後増加が見込まれます。
以上の環境下において、鉄スクラップのマーケットは国内・海外ともに需要増を背景に、足元は2018年以来の高値を続けています。また、高炉の原料となる鉄鉱石価格も上昇しており、鉄スクラップが高騰する要因の一つとなっています。
当社としては、需要家各社様への継続的な安定供給を行うためにも、再生産可能な価格水準への是正が必要と判断し、1月契約分(2月出荷)からトン当たり1万円の値上げを実施することといたしました。
当社では、今後も鉄スクラップなどの主原料市況や諸資材の変動、また為替の影響についても注視し、必要に応じ更なる価格の見直しをお願いせざるを得ないものと考えております。
値上げ対象 | 構造用鋼、ばね鋼、軸受鋼 、工具鋼 |
値上げ内容 | +1万円/トン |
値上げ時期 | 21年1月契約分(2月出荷)から |
以上