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新開発の熱間高速横型鍛造機を導入

大同特殊鋼株式会社(社長:嶋尾 正)は、型鍛造事業の戦略投資として知多型鍛造工場(愛知県東海市、知多工場内)に新たに開発した熱間高速横型鍛造機*11基を新設します。新鍛造機は2015年初旬から営業運転を開始し、主に自動車向け部品を生産します。
現在当社では、国内および米国拠点*2で合わせて15基の熱間高速横型鍛造機を保有し、自動車部品・軸受部品を中心に鍛造製品を供給しています。今回設置する新鍛造機は、従来の熱間高速横型鍛造機と縦型鍛造機の強みを合わせ持つことにより、製品品質の向上とコスト競争力強化が図れます。新鍛造機導入により、国内型鍛造事業の事業基盤強化を進めていきます。

1.新開発の熱間高速横型鍛造機の特長

(1)製品品質の向上

「ニアネットシェイプ化*3(切削代の削減)」

従来は、棒鋼素材を鍛造機内にて熱間切断していましたが、今回は、事前に冷間切断し鍛造するため、切断時に発生する素材の変形が減り、鍛造後の製品寸法精度が向上し、従来対比ニアネットシェイプの製品が製造可能になります。合わせて製品表面疵が軽微となり、表面疵規格の厳しい製品にも対応できます。

「製品の軽量化」

鍛造機本体の剛性が高いため、従来の熱間高速横型鍛造機と比較して最小厚みが3分の2となる、より薄い製品の製造が可能となります。

(2)コスト競争力強化

新しい生産技術の導入により、段替時間の短縮とその後の調整鍛造をなくし、生産性が向上します。また、調整鍛造がなくなることにより歩留も向上します。

2.設備投資内容

(1)投資内容

鍛造機本体および付帯設備、インライン焼準炉、インラインショットブラスト機

[鍛造機本体の概要]

鍛造荷重 1300トン
製造可能範囲 ① 外径…70~125mm
② 厚み…max 45mm

(2)総投資額

約12億円

(3)営業運転開始

2015年初旬

以 上

※1 横型鍛造機:鍛造する方向が水平方向である鍛造機(鍛造速度は縦型鍛造機の3~5倍)
※2 米国拠点:OHIO STAR FORGE CO. (当社の100%子会社。所在地:米国オハイオ州ウォーレン市)
※3 ニアネットシェイプ化 :加工時間を減らすため、あらかじめ最終製品の形状に近づけること