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原子力発電用材料供給に関する「ASME MO認証」を取得

大同特殊鋼株式会社(社長:嶋尾 正)の渋川工場(群馬県渋川市)は、このほどASME(米国機械学会)から、原子力発電用材料(以下、原子力材料)供給に関する品質システム認証(QSC:Quality System Certificate)を取得し、MO(Material Organization)として登録されました。

この認証取得により、当社は、渋川工場で製造・出荷される炭素鋼・低合金鋼・ステンレス鋼・ニッケル基合金の鋼材・鍛造品を、ASME原子力規格に基づいて品質保証された原子力材料(認証番号 QSC-656)として供給することが可能になります。国内の特殊鋼専業メーカーとしては初の認証取得となります。

ASME MO認証は、Public Safety(原子力安全)の担保を主な目的とし、確立された品質保証プログラムを通して、原子力材料がASME原子力規格の技術的要求事項に確実に適合することを目指した仕組みです。認証取得のためには、製造・試験・検査・計測器管理等に対するASME原子力規格への厳格な適合を要求され、審査に合格する必要があります。

世界各国における原子力規制はそれぞれ異なったものですが、原子力材料の製造規格は概ねASMEをベースにしており、ASME原子力規格は米国のみならず事実上のグローバルスタンダードとして機能しています。当社は原子力材料のグローバル展開に向けてMO認証の取得を重視し、2010年から渋川工場における品質保証プログラムの整備を進めてきました。

昨今の情勢から国内の原子力発電所新設が見送られる状況にありますが、海外では新興国を中心に原子力発電所を含む電力インフラの拡充が不可欠であり、ASME原子力規格に基づく原子力材料に対して高いニーズがあります。当社は、海外展開を図るプラントメーカーが求める高品質で信頼できる原子力材料を供給することでビジネス拡大を図ると同時に、ASME原子力規格への適合を通じた技術・品質レベル全体の底上げを目指し、また世界の原子力安全にも貢献していきます。

以 上