大同特殊鋼株式会社(社長:小澤 正俊)は、原材料価格の高騰を受け、2010年5月納入分から工具鋼製品の価格改定を実施します。
工具鋼製品の主原料である鉄スクラップ価格は、1年前に比べ約2倍に上昇しました。これは、国内外における鋼材需要の回復、中国や新興国の経済成長を背景とした資源高、特に鉄鉱石や原料炭の高騰に伴うもので、鉄スクラップ価格は今後も高い水準を想定せざるを得ない状況にあります。
更に、この鉄スクラップ価格の高騰に加え、合金鉄や原油等エネルギーについても国際価格が軒並み上昇に転じており、工具鋼製造コストを押し上げる要因となっています。
当社では、これまでも原価低減活動により原材料価格上昇分の吸収努力を進めてきましたが、この原材料価格の高騰は、原価低減活動の範疇を超えており、安定した製品供給を維持するためにも再生産可能な販売価格まで是正する必要があると判断し、工具鋼製品全般の価格改定を実施することとしました。
また、ニッケル市況価格の値上がりを受け、ニッケル含有鋼種については、鉄スクラップ高騰およびニッケル市況値上がりによる価格改定を実施します。
なお、原材料価格の動向は依然不透明であり、今後の鉄スクラップ市況や合金鉄市況の状況次第では、更なる価格改定を実施せざるを得ないものと考えています。
価格改定の内容
1. 適 用 範 囲 | 工具鋼製品全般 |
2. 実 施 時 期 | 2010年5月納入分から |
3. 価格改定幅 | ニッケル非含有鋼 鉄スクラップ高騰による5~10%程度の価格改定 |
ニッケル含有鋼 鉄スクラップ高騰およびニッケル市況値上がりによる10%程度の価格改定 |
以 上