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大同特殊鋼株式会社とティムケン社の業務提携拡大に関するお知らせ

大同特殊鋼株式会社(社長:小澤正俊)は、ティムケン社(社長:ジェームス グリフィス、本社:米国オハイオ州キャントン市)とアジア地域における産業用途向け特殊鋼鋼材の需要対応として、現地時間の2009年9月2日に新たな契約を締結し、共同で売上拡大をめざすことに合意しました。

1.契約の趣旨

両社が生産する特殊鋼鋼材は、自動車、ベアリング、重電設備、産業機械などに使用され、重要かつ高い信頼性を要求される商品です。中国を主体とするアジア地域では、産業用途向け高品位鋼材需要は、社会資本の拡充を背景とし、エネルギー環境分野を主体とする欧米メーカーの進出もあり、今後需要が高まることが期待されます。

当社は、この市場に自動車用鋼、軸受鋼で培ってきた製造技術を、産業用構造材料で深い経験と知識を有するティムケン社とのコラボレーションにより本格的に参入し、自動車・軸受ビジネスに加え、新たな領域の柱として育成、鋼材事業のスピーディーなポートフォリオ改革を進め、さらには、このスキームを活用し、高合金等の高機能材料拡販としての足掛かりを築いていきたいと考えておりました。

米国のベアリングメーカーであり、また特殊鋼メーカーでもあるティムケン社は、2000年以降、中国を始めとするアジア地域においてベアリング事業を主体に多様な生産販売活動を展開してきました。その結果、アジア地域においても、販売体制や物流拠点など充実した事業ネットワークを有しています。こうしたなか北米での産業用途向け特殊鋼鋼材のトップメーカーでもあるティムケン社は、アジア地域での産業用途向け特殊鋼鋼材需要増に対応するため、アジア地域において当社との協業によりビジネスの拡大を図りたいと考えていました。

今回、こうした両社の方針が一致し、「上記分野での協業」の合意に達しました。

両社は2007年1月に、「多面的な協業をめざしたプロジェクト」を発足、第1弾として「当社によるティムケン社ハリソン工場への特殊鋼生産ラインへのエンジニアリング支援」を進めております。
今回の合意は新たな協業テーマであり、グローバルな特殊鋼市場における両社のさらなる競争力強化につなげてまいります。

2.契約の内容

(1)販売生産体制について

当社は、ティムケン社が保有するアジア地域での販売・物流・技術サービスのネットワークを活用し、非日系産業用途向け構造用鋼の製造を担う枠組みでの契約になります。その中で、ティムケン社に対して当該対象に関する独占販売権を付与し、両社が保有するノウハウを最大限に活用しつつ、各々が得意な領域での協業体勢の確立を図り、海外での高品位鋼材需要増に対応することで、5年後に売上高300億円を目指します。

(2)日系顧客へのサービス

今回の契約は非日系向けビジネスに関する契約であるため、日本国内市場については従来どおり当社が生産販売を一貫して行っていきます。また、アジア地域における日系顧客に関しても従来どおり当社が一貫したサービスを提供してまいります。

以 上