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工具鋼製品の価格改定について

大同特殊鋼株式会社(社長:小澤 正俊)は、原材料、諸資材価格の高騰を受け、2008年4月納入分から工具鋼製品の価格改定を実施します。

当社は、2003年から数回にわたり工具鋼製品の価格改定を実施し、2005年7月から「モリブデン、バナジウム、タングステン、コバルト」の主要4原料の価格スライド制を導入、2007年7月には鉄スクラップ、その他諸資材価格の高騰を受け、価格改定を実施しました。

しかし、新興国を中心とした旺盛な鉄鋼需要の増加を受け、価格スライド制を導入した主要4原料に加え、クロムや特に主原料の鉄スクラップ価格の急騰が顕著です。また、電力、重油、ガスなどのエネルギーコスト、設備を維持するための冶工具、部品などの諸資材価格も上昇を続けており、当社の収益を著しく悪化させる要因となっています。

当社は、設備合理化、生産性向上などコスト改善に努めてきましたが、鉄スクラップなどの原料、エネルギー関連、諸資材価格の高騰を吸収できないため、次の2項目につき2008年4月納入分から工具鋼製品の価格改定を実施します。

  1. 工具鋼全製品につき、鉄スクラップ、エネルギー関連、諸資材価格高騰分の価格改定
  2. 低採算製品の価格改定

今回の価格改定は、新製品開発、品質向上および安定的な製品の供給を図るために、再生産可能な価格レベルの実現を目的としたものです。

なお、輸出価格についても国内向け同様に価格改定を実施します。

また、今後の鉄スクラップ市況ならびに、その他諸資材価格の状況次第では、さらなる価格改定を考えています。

価格改定の内容

適 用 範 囲 需要家および店売り向けすべての工具鋼製品(国内向け・輸出ともに)

実 施 時 期 2008年4月納入分から

1. 工具鋼全製品につき、鉄スクラップ、エネルギー関連、諸資材価格高騰分の価格改定

  対象製品 冷間金型用鋼、熱間金型用鋼、プラスチック金型用鋼、高速度工具鋼

  価格改定幅 5~10%程度

鋼種区分:JIS鋼種名(当社ブランド鋼種名) 価格改訂幅
冷間金型用鋼 SKD11系(DC11、DC53)、SKS3系(GOA)他 5~10%
熱間金型用鋼 SKD61(DHA、DHA1)、SKT4(GFA)他
プラスチック金型用鋼 SCM系(PX5)、SUS系(STARシリーズ)、その他(NAK)
高速度工具鋼 SKH51系(MH51)、マトリックス系(DRMシリーズ)他

2. 低採算製品の価格改定

(1) サイズエキストラの見直し

価格改定幅 : 個別見直し

(2)低採算鋼種の価格改定

対象製品 : 著しく採算の低い個別対象
価格改定幅 : (1の価格改定に加え)さらに15%以上

以 上