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自動車部品向け型打鍛造事業を強化 熱間高速精密鍛造機を新設

大同特殊鋼株式会社(社長:小澤 正俊)は、約12億円を投資して、知多型鍛造工場(愛知県東海市、知多工場内)に熱間高速精密鍛造機「HBP160SS」1基を新設し、2007年1月から営業運転を開始します。

当社では、グループで13基の熱間高速精密鍛造機を保有し、自動車部品・軸受け部品向けを中心にニアネットシェイプ*¹の鍛造品を供給しています。今回新設する「HBP160SS」は、自動車部品向けの旺盛な需要に対応するもので、特にニーズの多い中部地区に設置します。

また、2006年7月には北米拠点 OHIO STAR FORGE CO.*² で「AMP50XL-HFE」の増設、営業運転開始を予定しており、グループ全体で日米15基体制となります。熱間高速精密鍛造分野における世界最大規模の生産体制をさらに増強し、日系自動車メーカーをはじめとするお客様の旺盛な需要にお応えする体制を拡充します。

*1 二アネットシェイプ 加工時間を減らすため、あらかじめ最終製品の形状に近づけること

*2 OHIO STAR FORGE CO. 当社の100%子会社。所在地:米国オハイオ州ウォーレン市

1.「HBP160SS」新設の目的

(1) 旺盛な需要への対応

本機の設置により、熱間高速精密鍛造品の国内生産能力は、月産7,000トン(従来6,000トン/月)となる見込みで、国内トップメーカーとしての地位をより強固なものにします。

(2) 中部地区における生産効率の向上

当社の熱間高速精密鍛造事業は、中部地区(知多型鍛造工場)と関東地区(君津工場)の国内2拠点体制をとっていますが、自動車部品の需要増が顕著であり、鋼材からの一貫生産が可能な中部地区に本機を導入します。

(3) 生産構成の適正化

自動車部品向けの需要増が著しい中径サイズに対応した設備を導入することで、設備間の稼動負荷平準化による最適生産、生産性向上、さらに全体生産量の拡大も図ります。

2.「HBP160SS」の特長

・高速型替装置の導入による高生産性を追求
・鍛造~自熱焼準の一貫ラインによる低コスト・短納期生産が可能
・機械構造及び金型構造の改善による製品取扱いキズ抑制と製品精度の向上

鍛造荷重 800トン
製造可能範囲 (1) 外径 45mm~103mm
(2) 高さ 10mm~69mm
(3) 重量 max 1.2kg

3.売上目標

熱間高速精密鍛造品は、『08中期経営計画』で重点的に注力する「№1商品」の一つです。

【熱間高速横型鍛造品売上】

2005年度実績 155億円 → 2008年度 200億円

以 上