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7000トン大型プレス導入~航空機・発電機用 高級鋼自由鍛造品の拡充~

大同特殊鋼株式会社(社長:小澤 正俊)は、40億円を投資し、渋川工場(工場長:高橋 元、群馬県渋川市)に、高級鋼自由鍛造品の製造が可能な7000トンプレス1基を導入し、2008年初に稼動を開始する。

現在、渋川工場の鍛造量は、3500トンプレス・2600トンプレス・熱間高速4面鍛造機により月間7200t(製品出荷ベース5000t)であり、このうち航空機・発電機用途に代表される高級鋼自由鍛造品を800t製造している。

加圧力が倍増となる新7000トンプレスを導入することで、近年、市場ニーズの高い難加工の高級鋼自由鍛造品の品揃えが拡大すると共に、造り込み品質が向上する。また、能率改善による生産性向上と生産能力の上方弾力性確保、およびリードタイム短縮を実現することで商品ポートフォリオを変革し、将来に向けた素形材事業の基盤強化を実現する。

加えて、包括的な業務提携で合意した日立金属株式会社(社長:本多 義弘)との協力関係を進めることにより、互いのモノ造り力を高めていきたい。

1.背景

(1)
渋川工場は、溶解から鍛造・熱処理・機械加工まで一貫した製造体制と品質保証体制を保有し、航空機・発電機用途をはじめ各種産業分野に幅広く鍛造製品を納入する「特殊鋼素形材メーカー」として、国内はもとより世界的にも高い評価を頂いている。
(2)
近年、資源・エネルギー高騰や世界的な輸送拡大により、省エネルギーや高効率化への市場要求が高まっている。こうした背景は鍛造製品も例外でなく、「高信頼プロセスの構築」を実現する技術力の高度化と装備力の拡充は不可欠である。今回導入する新プレスでは加圧力倍増を図るとともに、独自の最新鋭技術を盛り込み、顧客満足度の向上と当社素形材事業の基盤強化を目指す。
(3)
なお、渋川工場の油圧プレスは設置後約30年が経過しており、安定供給への危機管理としても今回のプレス導入が重要であると認識している。

2. 7000トンプレス導入による効果

(1)
高級鋼自由鍛造品を中心とした商品ポートフォリオへの変革
・難加工/高級鋼自由鍛造品の拡大
・鍛造可能サイズ範囲の拡大

(2)  既存鍛造製品のQ(品質)C(コスト)D(納期)競争力強化

(3)  安定供給への危機管理体制 構築

3.設備投資概要

設備能力 型式 油圧鍛造プレス(プッシュダウン型)

     鍛造力 7000t

総投資額 40億円 (付帯設備を含む)

以 上