文字のサイズ

固体高分子形燃料電池の金属セパレータに適した
金属素材『ナノクラッド』の供給を開始
- 世界最高水準の耐食性能と導電性能を確保。発電1,000時間の耐久性能も確認 -

大同特殊鋼株式会社(社長:小澤 正俊)は、次世代発電システムとして期待されている、固体高分子形燃料電池の金属セパレータに適した金属素材『商品名:ナノクラッド』を開発、昨年12月に最大10トン/月規模の製造設備の設置を完了した。 燃料電池スタック開発メーカーへの供給を開始する。 当社は、1999年からセパレータ用の材料・製造技術の開発に着手し、セパレータに必要な耐食性能と導電性能の両立を目指してきた。その結果、セパレータ用素材で世界最高水準の耐食性能・導電性能を有する『ナノクラッド』の開発に成功した。 『ナノクラッド』は、ステンレス鋼(SUS316L)対比100倍の耐食性能と、カーボン対比30倍の優れた導電性能を有し、燃料電池の小型・軽量化や高性能化に貢献できると考えている。また、『ナノクラッド』製金属セパレータは、燃料電池の社外(大同工業大学 堀研究室他)での1,000時間発電試験で、従来のカーボンセパレータと同等以上の発電性能が確認できた。
当社は、この『ナノクラッド』を燃料電池スタック開発メーカーに供給するために、製造設備を導入した。 金属セパレータが持つ優れた特性(薄肉軽量・高強度・高導電性)が活かせる自動車用途はもとより、定置用途や携帯用途の燃料電池スタック開発メーカーにも、積極的に展開を行なう。 その他 特許:27件出願中  

以 上

参考資料