現在の仕事内容と魅力を教えてください。
特殊鋼を製造するのに必要な主要原材料は2つあり、1つは鉄スクラップ、もう1つは合金鉄(ニッケルやクロムなどの合金元素を含んだ原料のこと)です。原料比率としては鉄スクラップが大半を占めますが、合金鉄は、強度や硬度、耐熱性など、より性能の高い鋼を生産するための添加用として用いられ、製品の性能に応じてさまざまな性質・成分を持った合金鉄が必要とされます。原材料は私が所属する原材料室で管理されており、私は合金鉄の在庫管理とデリバリー調整を担当しています。製鋼部門や生産管理部門との協力体制を密にして、製品の性能や生産計画を把握しながら、どの合金鉄がどのくらい必要なのか、どんな品質の合金鉄が必要なのかを検討。必要量を調達部門に伝達して製鋼部門へ安定的に供給できるように努めています。
大同特殊鋼に入社を決めた理由を教えてください。
私は将来、自社で製造した”モノ”を売る仕事である営業部門で活躍したいと考えていました。そのために、各工場の管理部門で原材料・製造コスト・各製品の特性・製造プロセスなど営業に必要なスキルを身につける必要があります。そこで就職活動では「キャリアプランを教えてください」「実際に働いている人の声を聞かせてください」と希望し、各社を訪問しました。大同特殊鋼では、入社後すぐに、各工場の管理部門に配属されるというキャリア形成プランが自分の考えにマッチしていました。また、お会いした先輩社員は仕事内容やキャリア形成だけなく、「どんな苦労をしてきたか」「上司や先輩がどのようにサポートしてくれたか」など、私の質問に対して包み隠さず話してくれました。そんな先輩たちの姿に好感が持て、こんな人たちと一緒に仕事がしたいと思い入社を決めました。
仕事で達成感が得られたエピソードを教えてください。
改善業務に取り組む上で、現場作業者を説得し、改善案を受け入れてもらうのに苦労しました。入社半年くらいの頃、ある製品の製造コストを下げるために製造過程で発生するリターン屑(製品にならない切れ端など)を成分別に細分化することに注目しました。大同では、「ゼロエミッション」という環境に配慮した取組みを実施しています。その考えに基づき、生産に伴って発生する端材を有効活用するという目的で、従来からリターン屑は鋼種毎に大まかに分別され、原材料として再利用していますが、より細かく分別することで、リターン屑に含有されている合金元素を効率的に活用するといった改善案です。しかし、現場の人たちは豊富なノウハウやプライドを持って働いており、既存のやり方がベストだと考えている人がほとんどです。最初は何度提案しても、聞き入れてもらえず、自分の力不足を実感しました。確かに、既存の分別基準を変更することは作業時間が増えるため、現場に負担をかけることは事実です。そこで私は、自分から歩み寄って、現場の仕事を知ろうと努めました。また、改善が実施できた時の効果金額を提示し、関係者を集めた会議で説明したり、他部署の作業に立ち会ったりした結果、現場との協調性が少しずつ高まっていきました。その上で、新たな提案をしたり、妥協点を見出したり…を何度も繰り返しました。何度も現場に出向いてくうちにだんだん耳を傾けてくれるようになり、「協力しよう」と言ってくれたのです。初めて自分の考えた改善案を実施し、月間で1.0百万円の効果を継続的に出せるようにしたことは、現場作業者も喜んでくれたし、何より現場との一体感が感じられ、本当に嬉しかったです。
一日のスケジュール
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7:00
起床・朝食(毎日妻が作ってくれます)
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7:30
家を出発(車で通勤)
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8:00
出社・メールチェック
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8:30
現場朝礼・在庫チェック
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9:30
作業実績・工程・デリバリー確認
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10:30
デスクワーク
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12:00
昼食
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13:00
来客、打合せ、資料作成、改善業務調査・検討
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19:00
退社
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19:30
帰宅・夕食・家事
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20:30
風呂・テレビ・DVD鑑賞
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23:30
就寝